2010年、楊名時太極拳50周年を記念して、長崎の伝統ある波佐見焼に先生の最晩年の書を染付けした白磁の小皿を作りました。愛弟子のために書きおろしてくださったこの書からは、先生のまあるく温かいお人柄が伝わってくるようです。
染付五寸和皿楊名時心息動〜制作に至るまで〜長谷川くみ子 楊名時先生が日本に太極拳を伝えて50年、これを記念するにふさわしい長崎らしいものは何かを考えました。会員のみなさんに還元できるステキな何か……。 書は人を現す。先生にお会いすることはもう叶いませんが、書となら、いつでも気軽に接することが出来ます。お人柄を偲ばせる書は私たちの心を和ませる力があります。書から出るいい気が部屋を浄化します。先生の書は太宰府天満宮にも宝物として納められています。 中国の上流階級の専有物だった太極拳を庶民に、さらに私たち日本人に開いた楊名時太極拳、その大切な心が書かれた書。上流階級の専有物だった白磁を江戸時代に庶民の雑器として普及させた長崎県の波佐見焼。この二つを結ぶもの、先生の書を波佐見焼でという発想がここから生まれました。使って好し、飾って好し。美しい書を通して、先生と親しく、健康で美味しい暮らしになりますように。
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